2−1.Subway
あくる日、Babsから連絡が入り、ランチを一緒に取ることにした。渡米して以来、週に5日はサブウェイに通っていた
お陰で、野菜の名前は全て英語で言えるようになっていた。
この日もBabsとたわいもない話で盛り上がった。
もちろんBabsは次はいつ来るかと問いただしてきた。
流石に3日連続は。。。
この日は誘いを断った。
Babsは「わかった。」と全く気にしていなかった。
遊ぶ金に困ったらまた来て勝てばいい。
彼はそう言った。
彼はラスベガスでも顔が効くから今度一緒に行こうと誘ってくれた。
ホテルはもちろん無料、女だって用意できると言ってくれた。
カジノ未経験の僕にとってそれはとても刺激的な体験になるだろうと確信するとともに、彼が提供してくれる未知の世界は僕をどんどん取り込んでいた。
そう話す内に昼休みが終わり、僕たちはそれぞれの教室へと戻った。
私生活が徐々に充実していってる。そのように感じた。
この日は僕も課題をやろうと夜まで図書館に籠った。
「何のために来たのか。」
昨日のマスターの言葉は図星であった。
僕が参加していたプログラムは月ごとに試験があり、成績の悪い生徒は強制帰国になる。
3ヶ月間で漸く単位認定になるのでその点は必死であった。
全てが充実している僕は、初めての海外という不安は既に払拭されていた。
日本はダサい。
そうも思うようになっていた。