トーナメントとキャッシュの違い

1.トーナメントとキャッシュの違い

1.トーナメントとキャッシュの違い

どうもたけちゃんです。
今回はキャッシュとトーナメントの違いについて解説します。

一般的に、キャッシュとトーナメントは打ち方が変わると言われています。
さて、なぜなのか。極論を言いますと、ポーカーはポーカーでありポーカーである以上、ポットを取るために最善を尽くしたプレーをするという意味では、キャッシュとトーナメントに違いはありません。
あるプロポーカープレイヤーは、キャッシュとトーナメントの違いはアンテが発生するのと、ブラインドが上がっていく点だけで基本的な違いはないと言っていました。

しかしそれだと雑すぎるので、トーナメントでもキャッシュでもある程度の実績を残してきたと自負するたけちゃん目線で、キャッシュとトーナメントの違いを以下の通りあげてみました。

2.プレイヤーの質の違い

2.プレイヤーの質の違い

まずは、プレイヤーの質が違うというのが大きいと思います。トーナメントのみを打つポーカープレイヤーが存在するためこの違いが生まれてきます。
特に日本国内のアミューズメントポーカーはトーナメントが主流であるため、キャッシュは打ったことがないというプレイヤーがプライズを利用して海外のトーナメントに参加してきたりします。

キャッシュプレイヤーは基本的にタイトなプレイヤーが多いです。キャッシュで生計を立てているプロなんかは、AJでもUTGであればフォールドしたりします。
参加ハンドを絞りまくって確実に自分が優位な状況でしかフロップ以降を見に行かないというプレイヤーが多くいます。勝率が高い状況でしか勝負しないわけですね。

こういうプレイヤーは固すぎるので嫌われますが、嫌われる=相手が嫌がるプレ-をしているとも言えます。(ポーカー主催者からするとこういうプレイヤーは空気なので嫌われるという側面もありますw)
もちろんプレミアムハンドでしか参加しないためハンドは読まれやすくなりますが、キャッシュでコンスタントに結果を残せているプレイヤーの大半が超タイトなアグレッシブプレイヤーです。

プロのキャッシュプレイヤー同士の戦いであれば1時間近くリバーまで行かず、誰もハンドをショーしないというケースもそれほど珍しいものではありません。

一方でトーナメントプレイヤーというのは、プロのキャッシュプレイヤーに比べてルーズなプレイヤーが多いです。

実際国内のアミューズメントポーカーであった例ですと、アベレージスタックだった私が、UTGでKKでレイズインしたときに、MPのA3にリレイズされ、BBの25oにオールインされました。
どっちかAAかもとひよったのですが結局降りられずオールインしたら、MPのA3もオールインコール。3wayで出てきたハンドに思わず苦笑いしてしまいました。(もちろん順当に勝利)

A3はまぁ、Aハイだし行ったのかな?という感じですが、普通にこっちがAKとAQならドミネートされているわけですし、BBのオールインも入っている状況なのでキャッシュプレイヤーならフォールド一択でしょう。(そもそもリレイズしない)
25oは意味不明すぎたのですが彼がハンドを開いたときに、「よしドミネートされてない!」と高らかに言っていましたw
実際そうなのですが、キャッシュでもおふざけでやるプレイヤーがごくまれにいるかな?というプレーで、スクィーズ狙いでなければ基本的にこんなことは考えられません。UTGのレイズにリレイズ入っている状況でスクィーズできるはずもないですしね。

またフィリピンのマニラで日本人が多く参加していたトーナメントに参加した際に、ショートスタックだったためアーリーポジションからATsでオールインした際に同じくショートスタックのA5oにコールされたこともあります。

嫌味ではなく、なぜ彼らがそういう期待値が低いプレーをするのか私にはわからず話しも聞いていないため解説不能なのですが、特に日本のアミューズメントポーカー出身のプレイヤーはAハイで特攻してくることが多くあります。

プレイヤーの質がキャッシュとはかなり違うため同じポーカーでもトーナメントとキャッシュは違うと感じますが、バイイン金額が高いトーナメントになればなるほどこうしたプレイヤーは減っていきますし、ITMあたりになると残っているプレイヤーもタイトになっていくのでこうしたプレーを警戒するのは序盤だけでいいですし、そもそも期待値的にはこちらとしては有利な状況なので警戒する必要すらないでしょう。

何が言いたいかというと、トーナメントプレイヤーのオールインはキャッシュより警戒しすぎることはないということと、トーナメントに参加するのであればそういうプレーでバッドビードを食らいチップを減らしてもチルトしない精神を育てましょう。

3.ブラインドが上がっていく

3.ブラインドが上がっていく

キャッシュであれば常にレートは一定です。(まれにプレイヤー同士の同意が前提でレートが変わることがありますが)
しかし、トーナメントの場合、時間とともにブラインドが上がっていきます。
これにより発生する現象が2つあります。

  1. スティールの価値が上がる

  2. ショートスタックのプレイヤーが増える

1.スティールの価値が上がる。
キャッシュの場合は、ブラインドが変わりません。
1-3$のレートで100BB持ちでスタートした場合300$バイインするわけですが、300$のチップを持ちながらSBとBBの4$をスティールするために、しょぼいハンドで自分のスタックをリスクにさらすプレイヤーはほとんどいません。

一方でトーナメントの場合、どのようなトーナメントもだいたい100BB以上でスタートしますが、時間経過とともにブラインドが上がっていきますが、プレイヤーの増減がない限りチップの総量は変わりません。
10人参加で100BBのトーナメントをプレーした場合を想定すると、開始時の平均スタックは100BBですが、ブラインドが5倍になった状況でプレイヤーの増減がなかったとしたら、全体のチップ量は20BBが平均となります。

トーナメントの場合はアンテもあるので、スティールの価値がブラインドの上昇とともに上がっていくわけです。
キャッシュとは異なり、リスクを追ってでもスティールをすべき理由ができますので、その点がキャッシュとは異なります。

2.ショートスタックのプレイヤーが増える
1と同様な理由により、トーナメントでは時間の経過とともにショートスタックのプレイヤーが増えます。
ブラインドの上昇に耐えきれないプレイヤーが増えてくるので、プリフロップでオールインというプレーがどんどん増えていきます。

キャッシュの場合はプリフロでオールインとなるのはプレミアムハンドの対決がほとんどですが、トーナメントの場合はAハイやKハイでプリフロップでオールイン対決という状況が増えてきます。

4.トーナメント戦略を立てて戦うことができる

4.トーナメント戦略を立てて戦うことができる

キャッシュの場合、いつでも好きなときにやめることができます。100BB勝ったら、すぐに辞めることが許されます。
しかしトーナメントの場合は、ディールする場合を除き、最後の2人になるかチップをすべて失うまで途中でやめるということは基本的にできません。

キャッシュと異なり、勝負は長丁場になることが想定されますので、序盤・中盤・終盤をどう戦うかといった戦略を立てることができます。

一般的に言われるのは、ブラインド低くスティールの価値も低い序盤ではタイトに戦いチップを減らさないことを意識してタイトプレイヤーであるというテーブルイメージを植え付けて、中盤以降でイメージを武器にどんどんアグレッションを高めていく戦い方が良いと言われています。
一方で、皆がタイトな序盤こそルーズに戦い、とにかくチップを増やしまくってチップ量を武器に中盤以降を有利に進めるのがいいと言っている方もいます。

長いトーナメントだと数日をかけて行われることもありますので、自分に合ったトーナメント戦略を立ててゲームに臨んでいくことができるのがトーナメントとキャッシュの大きな違いでしょう。

5.まとめ

5.まとめ

ここまでトーナメントとキャッシュの違いを説明しましたが、同じポーカーである以上ゲームそのものの違いはないですし、自分はトーナメントしか打たない!あるいは自分はキャッシュしか打たない!というのはあまり良くないでしょう。
私がポーカーを初めてすぐはキャッシュゲームだけを打ってきましたが、トーナメントを打つことでトーナメントプレイヤーの思考回路を理解できましたしプレーの幅も広がった気がしております。

なによりせっかくポーカーが好きでポーカーをとことん楽しみたいと考えるなら、トーナメントにもキャッシュにもそれぞれの面白さがあるので積極的に両方打つべきでしょう。
そして私の印象ですが、強いキャッシュプレイヤーというのはトーナメントでも一定の成績を残していますし、逆も然りです。
特に自分はトーナメントしか打たないと言っているプレイヤーで、本当に強いプレイヤーはほとんどいないという印象を受けています。

ポーカーがうまくなりたいと思うなら、まずはキャッシュゲームでしっかりとした成績を残せるプレイヤーになるべく日々研鑽を重ね、地力をつけてからトーナメントとキャッシュの違いを意識してトーナメントにも参加するのが良いでしょう。