プレミアムハンドのリンプイン(コールドコール)について

1.プレミアムハンドのリンプ(コールドコール)について

1.プレミアムハンドのリンプ(コールドコール)について

本日はプレミアムハンドのプリフロップでのアクションについて解説します。

今回はAKは省略して、AA、KKの2ハンドが手に入っている前提で話を進めます。

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よく、AAやKKはスロープレーで相手を驚かせることを善しとしているプレイヤーがいますが、前提としてこれは大間違いです。
必ず、プリフロップでレイズをすることをお勧めします。理由はこれから詳しく解説していきます。いずれにせよ、3Bet、4Betをきちんとした時とリンプやジャストコールをした時では1回、1回の収支には差が出ますが100回同じアクションで統計を取ると前者のアクションが確実に期待値が高いと言えます。

2.リンプが許されるシチュエーションについて

2-1.リンプが許されるシチュエーション

上述した通り期待値を追うのであればレイズが正しいアクションになりますが時折、リンプをせざるを得ない場合もあります。それぞれのシチュエーションを解説していきます。

2-2.シチュエーション① ポジションがSBやBBでヘッズアップが確定している場合

ヘッズアップの場合AAの勝率は約80%〜90%となります。
従って。フロップ以降安心してバリューを取るアクションを取れます。例えばBBのポジションでAAを持っていたとして、コールが入ってその他のプレイヤーは全員Foldで回ったとしましょう。もちろん3Betが最善ですがFoldされる可能性も高いため、敢えてチェックで回してフロップ以降相手の様子を見ます。
従って、SBやBBの際のAAは時折、チェック・コールが許される場合があります。その他のポジションに関しては1周目のアクションでヘッズアップが確定するシチュエーションは無い為必ずレイズ(3Bet〜)をしましょう。

2-3.シチュエーション② 自分の後ろに超ルーズなプレイヤーがいる

こちらはポジションが悪い際、後ろにルーズなプレイヤーがいる場合はコールで入ることもあります。
これはUTGやMPなどでコールして後ろからレイズが飛んできた瞬間大きく3Betするというものです。よく、UTGのAAはコールという人がいますがまさに同じ思考です。ただ後ろからレイズが来る前提の話になりますのであまりオススメはしません。
この手法は、複数人コールする可能性があること。コールから3Betのアクションをすることでかなり強いハンドが露呈することの2側面でのデメリットがあります。

2-4.シチュエーション③ ポットをあまり大きくしたくない

これは、トナメでチップリーダー(チップリ)の時やキャッシュゲームで大勝ちしている時のメンタル面的な考えになります。
AAで大きく減らしたくない、今のスタックで十分、余計な怪我をしたくない時に使います。
全く戦略的ではありませんがこの理由が1番合理的な気がします。コールどころか同じマインドでFoldした動画もありました。

AAのプリフロFold動画

3. リンプ(コール)がダメな理由

3リンプがダメな理由

それでは具体的になぜコールをすることが好ましくないのかを説明していきます。

3-1.リンプがダメな理由① 3Way以上の際に勝率が悪くなる

上述した通りAAはヘッズアップ時の勝率は高いですが3Way以上の際にはその勝率は格段と下がります。相手のハンドによって多少は前後しますが3Wayだと約60%、4Way以上だとその勝率は50%を下回ることがほとんどです。

ちなみにAAと1番相性の悪いハンドは78sか67sと言われています。きちんとレイズをしていれば降りているであろうハンドを相手が持っている可能性もあるということです。

3-2.リンプがダメな理由② 相手のハンドをセグメントできない

理由①と多少、重複しますがリンプで回った際にSBやBBのプレイヤーのハンドは全く読めなくなります。
つまり本来ラグであるはずのカードが相手の手を強くしている可能性が大いにあります。従って、どのボードが落ちても勝っているかわからない状況でプレイする必要がある為バリューも取りにくいという理由です。
私も過去にBBで27sのハンドを持っておりAAをクラックしたことがあります。

3-4.リンプがダメな理由③ フロップ以降自分からアクションが取りづらい

上記のシチュエーションで行くとUTGやMPなどからAAでリンプすること(もしくはSB)が大半かと思いますがその際に基本的にポジションが悪い為、フロップ以降ドンクベットを打つ必要があります。
もちろんチェックで回すことが多いかと思いますが相手がよほど絡んでいるボードでない限りはバリューも取りづらく、また、どこかでレイズをしても実は負けていることも多々あります。②と連動しますが相手のハンドが分からないことには強気のアクションも取りづらいということです。

3-4.リンプがダメな理由④ポットコントロールができない

こちらは③の理由と連動しますがAAが入った時には相手から大きくバリューを取れるチャンスです。逆説的にはなりますがフロップ以降自分かCBを打てる状況にする為にもプリフロップからきちんと主張することをオススメします。

4.3Betのジャストコールについて

4-1.3Betのジャストコールについて

コールはやりすぎだけど3Betのジャストコールは頻繁にするプレイヤーは少なくはないかと思います。上述した通り、期待値で行くと4Betが正解ですが3Betに対してのシャストコールはリンプインに比べると善となるケースも多々ある為紹介します。

4-2.ケース① オリジナルレイザーのCB率が高い

フロップでチェックをすれば向こうから勝手にCBを打ってくれるのでプリフロ4Betをして降りられるくらいならこちらの方が期待値が高くなる場合もあります。しかし、フロップでは必ずレイズを返して相手の様子は伺う必要はあります。

4-3.ケース② スタックが深い時

プリフロップでポットが膨らめば膨らむほどスタックを削るリスクもあります。もちろんAAでも降りれるボードはありますがフロップ、ターンで相手のハンドが優位に立つ場合もあります。あまりにもポットを膨らませてしまうとリバーでオールイン選択となり1ハンドで300BB失う、みたいなことも起こります。

4-4.ケース③ ポジションが相手より良い時

相手の動きを見ながら戦える為、時にはオススメです。しかし、チェックで返ってきた時のバリューの取り方が難しい為、①と連動して使いこなすことを推奨します。

5.まとめ

5-1.まとめ

個人的な意見としてはタイトなプレイヤー同士でのキャッシュゲームだと4Betはほぼプレミアムハンドが出てくるため、3Betへのコール止めの引き出しは持っておいた方が良いかと思います。
あとは最近のオンラインポーカーはVPIPが表示されるため、相手によっていろんなアクションを試してみると良いでしょう。特にトーナメントの序盤などはスタックも多く持っているため、難しい状況もあるかと思います。

基本的には相手のレイズを祈りつつそれに忠実にリレイズすることが最大期待値だということは忘れずにもう一度、自分のプレイについて深く考えてみてはいかがでしょうか。