ポーカーを打つときのマナーについて
1.ポーカーは紳士淑女のゲーム
最近は、日本でもアミューズメントポーカーが流行しており日本でもどんどん認知度が上がってきているポーカーですが、オンラインでしか打ったことがないプレイヤーも多くいます。
しかしポーカーはもともと紳士・淑女のゲームですので、テーブルマナーというのが存在しますがほとんどが暗黙の了解のようなものになっておりますので、知らないとついついやってしまうこともあるでしょう。
ここではポーカーテーブルでこういうプレーをすると嫌われてしまうというのをいくつか紹介します。
経験者の方もこの際に一度あなたのポーカーマナーを見直してみましょう。
2.スローロール
ポーカーのプレーにおいてもっとも嫌われるのがこのスローロールでしょう。意味もなく精神的に相手を痛めつける行為として、非紳士的なプレーの代表格とされています。
ショーダウンの際にゆっくりとカードを開くことを意味するのですが、相手がショーダウンしたあとに相手に勝っているハンドをゆっくり開くような行為は悪質なマナーとして認識されています。
以下の動画がスローロールの代表的なプレーでしょう。
また既にアクションを決めているのに無駄に時間をかけてアクションするのもスローロールと言われます。
たとえばプリフロップでAA持ちの際に相手からのオールインが入ったケースは通常はスナップコールですが、これをわざと時間をかけてコールするか悩むような素振りを見せる行為です。
これらの行為はマナー違反ではあるものの具体的な罰則があるわけではありません。しかしこうしたプレーはテーブルの全員を敵に回す行為となり、結局自分が損してしまいます。
誰かの敵意を無駄に買うような行為はポーカーを打つ上でデメリットしかないことを認識しましょう。
ちなみに、最初の動画のDeebというやつは、悪名高いスローロールプレイヤーでして、他の動画でもこのようなプレーをしております。
こうした動画を見るだけで、もし同卓する機会があればコテンパンにしてやりたいと思ってしまいます。
3.ショーダウンの時に順番を守らない
これはスローロールとほぼ同じなのですが、上述したものとは少し毛色が違うので別途記載いたします。
基本的にポーカーはハンドをショーダウンすることでどのようなプレーをするのか他者に分析されます。
例えばドローハンドが滑りリバーでブラフベットをしたところ、相手にコールされたとします。通常であれば、このブラフベットをしたプレイヤーから先にショーダウンをしなければなりません。しかし、自分のブラフを他のプレイヤーに見せたくないことから、ショーダウンをせずに相手にカードを先に見せるように要求するケースなどがよくあります。
ほとんどの確率でこのブラフベットをしたプレイヤーが負けているのですが、相手にどんなハンドでブラフキャッチされたのかだけ確認して自分のハンドは見せない、これはマナー違反に当たります。
相手のハンドを見たいのであれば、順番とおり自分のハンドをショーダウンするようにしましょう。
もし、ハンドを見せたくないのであればそのままマック(カードを捨てる行為)して降参することもできます。
その際にコールした側の勝ちが確定する為、勝者側も同じくカードを見せる義務はありません。
4.ハンドを持っていないプレイヤーがコメントする
ハンドを持っていないプレイヤーがハンドに関連する発言をするのはマナー違反です。
筆者が以前実際目撃したのは、5-10のテーブルで、プリフロップでQQのプレイヤーがレイズ。これに対しAAがリレイズし、QQがリリレイズしたところにAAがリレイズオールインを入れました。
QQはオールインコールすべきかかなり悩んでいたのですが、脇のプレイヤーが「こんなんAA確定だね。」とつぶやいたあと、結局QQのプレイヤーはフォールドを選択しました。
ポットは50万円オーバーのポットであったため、AAを持っていたプレイヤーはつぶやいた脇のプレイヤーにブチギレて実際に殴り合いの喧嘩の一歩手前となる事態になりました。
他にもボードに関してもコメントしてはいけません。
筆者は以前アミューズメントポーカーでプレー中に、フォールドしている状態でターンでフラッシュ目が落ちて、リバーでペアボードになったので、「ナッツがコロコロ変わるねー」と発言しただけで注意されました。
実際にお金が動くのがポーカーである以上、ハンドを持っていないプレイヤーがハンドに関してコメントをするのは厳禁です。
5.プレー中の会話について
全員が日本人とかであれば問題ないのですが、ポーカーでは多国籍プレイヤーが一つのテーブルを囲んでプレーすることがよくあります。
日本語がわからないプレイヤーがいるテーブルで日本語でずっと会話していると、外国人プレイヤーからするとハンドの話しをしているのではないかと疑ってしまうことがあります。
別にハンドを持っていないときは別にいいのですが、誰かがハンドを持っているときは基本的に会話は控えましょう。
そして外国人プレイヤーがいるときは世界共通語?である英語でできるだけ会話するのがベターでしょう。
筆者が以前経験したのはベトナムのアングラでプレーしていた際に韓国人プレイヤーが皆英語は話せるんだから英語で全員会話しろ!と強要する場面がありトラブル一歩手前の雰囲気に発展しました。
ここはベトナムなんだから仕方ないだろとは思ったものの、ハンドを持ってるときだけはベトナム語での会話は控えてほしいというのは私も同意ではありました。
結局筆者はベトナムでポーカー打つ機会がその後も多くあったので、自然とポーカー関連用語や数字だけはベトナム語を覚えたためストレスなく打てるようになりました。
6.相手のプレーを批判する
ポーカーでは基本的に勝者は一人しかおらず、運に左右されるケースが多くあります。
相手にガッツコールされた結果、ガットストレートを引かれたりリバーで2ペアを拾われたりと少ないアウツを引かれて不運にして負けてしまうことも多々あるでしょう。
相手側の期待値が低いドンキープレーにやられるとティルトしてしまうこともありますが、相手のプレーを批判するようなことは決してしてはいけません。
チップを減らして悔しい思いをするかもしれませんが、まずは勝者を讃えるという姿勢を持つというのが大切です。
相手のプレーを批判するようなプレイヤーに強いプレイヤーは少ないです。
7.暴言を吐く
紳士のゲームである以上、暴言は当然NGです。他のプレイヤーにはもちろんディーラーに対しても敬意を払うのがポーカーです。
筆者は以前カンボジアでプレーしていた際に、リバーで1アウツを引かれてしまい「Oh my God!! Fucking river!!」(まじかよ!なんてリバーだ!)と叫んだところ、Fuckingという言葉に反応したディーラーがマネージャーを呼び出して危うく退場処分をくらうところでした。
別にディーラーを侮辱したわけではないですし、そこまで過剰になるのは逆に卑屈になりすぎじゃないか?と思ったのですが、海外ではやはりFuckingという言葉自体がNGワードなわけですね。
Phil Helmuthというプレイヤーは暴言キャラとしてとても有名なのですが、彼は嫌われるを通り越して逆に愛されたりもしています。
ここまで突き抜けてキャラとして定着してしまえば逆にアリかもしれませんが、彼の真似をするのは絶対にやめましょう。
8.三味線
言葉巧みに自分のハンドが弱いように見せかけて、相手のベットを誘うようなプレーはNGです。
筆者が実際に体験したのは私にナッツフラッシュの手が入っていましたが、ペアボードだったためフルハウスには負けている状況で、相手が「フラッシュを引かれたかー」とぼやきつつレイズをしてきました。普通に考えたら相手は最低でも下のフラッシュを持っていないとこの発言には至らないはずです。
もちろんこちらも十分に強いハンドであるためコールを選択したのですが、相手からはフルハウスが出てきました。
「フラッシュを引かれたかー」といいコールで止めるならまだ分かりますがこのような悪質な三味線も周囲から嫌われる行為の一つなので絶対にやめましょう。
9.その他
これも実際に筆者が体験したケースなのですが、UTGのプレイヤーがレイズした際にボタンまでがフォールドしSBまで来ました。
SBのプレイヤーは自分のカードをフォールドすると同時に、SBとBBのチップを掴むとそのままUTGのプレイヤーに投げ渡したのです。(BBはまだアクションしていない)
結局BBのプレイヤーはフォールドしたのですが、UTGのプレイヤーはAAをショーするとチャンスを潰されたとSBのプレイヤーにブチギレたのです。
SBの主張としては、「BBもやる気なさそうだったので、ゲーム進行を助けたのだ」ということだったのですが、UTGからすると「お前が他人のアクションを決めるんじゃない!」ということです。
ディーラーを助けてゲーム進行を早めるのは別にいいと思うのですが、人のアクションに関わるような行為をするのは絶対に控えましょう。
10.ポーカーは発声優先
これはマナー違反とはちょっと毛色が異なるのですが、筆者が善意の意味で「気をつけて!」と他のプレイヤーに注意されたことなのでここに載せます。
ある海外トーナメントのファイナルテーブル手前付近でした。
筆者はBBでTTを持っていてMPからのレイズにリレイズしたところ、相手からオールインが飛んできました。
相手とはほぼ同じくらいのスタックだったのでここでかなり長考しました。
「うーーーん。オールインかー。。。コールできないなー」と小さく呟きフォールドしたところ、隣のプレイヤーが「気をつけろ!オールインって発言したからオールインと取られるケースがあるよ!」と言ってくれたのです。
ポーカーは発声優先のゲームです。
ベット時の金額のみならず、レイズ・コール・オールインなどのアクションについても発声が優先されます。
発声してしまったために、不本意なアクションを取ることがないように十分気をつけましょう。
11.まとめ
その他にもマナー違反は何度も過去に目撃したことがあります。上述した通り、ポーカーは紳士の頭脳スポーツです。
しっかりとルールを守り、相手をリスペクトする心を持ちましょう。そして、周りにポーカーを始めたばかりの友人がいれば、ルールやスキルだけでなくきちんとマナーも教えてあげましょう。
ただし、あまりにもルールに厳格になりすぎるのも考えものです。
皆はポーカーを楽しむためにポーカーテーブルに集まっているので、ルールにうるさすぎるプレイヤーがいたら場が白けてしまいます。自分はしっかりとマナーを守りつつも、トーナメントとかでない限りは相手のマナーには目をつぶるくらいの気持ちがよいでしょう。
また初心者のうちは、最初にちゃんとテーブル参加者に初めてであることを伝えたうえで気になる点があれば指摘してくださいくらいと伝えましょう。最初はやはり教えてもらうという姿勢が大切です。
しかし初心者とはっきり言うとなめられてしまうので、ネットではかなり打っていてプロ級であるが、ライブでのポーカーは初めてであるという設定を忘れないようにしてくださいw