初心者のためのブラックジャック解説

1.ブラックジャック基本情報

1.ブラックジャック基本情報

ブラックジャックは、カジノのテーブルゲームではバカラと並ぶ人気を誇るカードゲームです。
対ディーラーとのゲームであり、単純なルールでありながら駆け引きや戦略を楽しめるのがブラックジャックの魅力です。

ここでは、初心者の方にもわかりやすく、ブラックジャックのルールを解説し、楽しみ方や醍醐味まで伝えていきたいと思います。

過去にその戦略を用いて、MITの学生が半年間5億円を稼ぎ出した事例もあるほど、戦略が重要となるゲームです。
この事例に関しては「ラスベガスをぶっつぶせ」というタイトルで映画化もされておりますので興味ある方はご覧ください。

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2.基本ルール

2.基本ルール解説

ブラックジャックはプレイヤーとディーラーで1対1の勝負をするゲームです。
最大6人までプレイヤーは遊べますが、各プレイヤー間の勝敗は関係なく、あくまで各プレイヤーがそれぞれディーラーと勝負することになります。

ルールはとても簡単で、プレイヤーとディーラーのカードの合計が21により近いほうが勝ちとなり、通常2倍の配当が払い戻されます。。
ただしプレイヤー側のカードの合計が21を上回るとバーストと呼ばれ、ディーラーのカードの合計に関係なくその時点で負けが確定します。
また、プレイヤー側のカードの合計が21以下の時に、ディーラーのカードの合計が21を上回りバーストとなった場合は、ディーラーの負けとなります。
バーストした場合は最弱の手役扱いとなります。ただし、ディーラーがバーストしても、プレイヤーがバーストしている場合は引き分けでなくディーラーの勝ちとなります。

3.カードの数え方

3.カードの数え方について

「A」 「1」もしくは「11」とカウント
「2」~「9」 そのままの数字でカウント
「10」「J」「Q」「K」 「10」とカウント
  • A+8ならAを「11」とカウントし「19」
  • A+4+JならAを「1」とカウントし「15」

4.ゲームスタート

4.ゲームスタート

各プレーヤーがチップを賭け、ベットタイムが終わるとディーラーが、プレーヤーとディーラーへトランプを2枚ずつ配ります。
ディーラーの2枚のうち1枚は表向きとし、そのカードをアップカードといいます。

なおルールによっては、ディーラーには1枚しか配らない場合もあり、その場合はアップカードのみをディーラーに配ります。

※1
相手が了承してくれたら調子の良い他人のベットに上限の範囲内で賭けることができます。

例:上限100ドルのテーブルを想定
他プレイヤーが20$を賭けていたら、80$まで賭けることができる。

※2
1プレイヤーに対して1BOXが原則ですが他にプレイヤーがいない場合は、1人のプレイヤーが複数のBOXに賭けることもできます。(ただし、他のプレイヤーが来た場合はマナーとして譲ってあげましょう。)

例:6人テーブルを2人でプレイ
あるプレイヤーが1BOXのみを使用していたら、もう1人のプレイヤーは5BOXでプレーすることができる。

5.ブラックジャック

5.特別役「ブラックジャック」

最初の2枚が配られた時点でプレーヤーが21なら(A+絵札 or A+10)ブラックジャックという役になり、配当2.5倍が払い戻されます。
プレイヤーとディーラの両方がブラックジャックを引き当てた場合は、引き分けとなります。

ルールによっては、プレイヤーがブラックジャックの場合に、ディーラーのアップカードがAの場合、ディーラーの2枚目を見ずにその場で2倍の配当を選択することもできます。

ディーラーがブラックジャックを出した場合は、ブラックジャックではないプレイヤーはその時点で負けとなります。
なおこの場合は、プレイヤーのカードの合計が21であっても、ブラックジャックではない場合は負けです。

6.プレイヤーのターン

6.プレイヤーのターン

プレイヤーは、最初に配られた2枚のカードを見て、3枚目のカードを追加するかそのまま2枚で勝負するかを決めることができます。

引く場合は「ヒット」と発声するか、テーブルを指で2回叩きます。
引かない場合は「スタンド」と発声するか、手の平を下に向けた状態で、1度か2度左右に手を振ります。

手による合図は全世界共通なので、発声するのではなく手で合図するのがおすすめです。

なおプレイヤーは21を超えない限り、何枚でもカードを追加することができます。
ただし、21を超えた場合はバーストと呼ばれ、その時点で負けとなります。

7.ディーラーのターン

7.ディーラーのターン

全てのプレイヤーのターンが終了すると、ディーラーのターンとなります。

ディーラーは、ディーラールールに沿って、カードを引いていきます。

ディーラーのルールは以下の2つです。

  • ・カードの合計が17以上になるまでカードを必ず引かなければならない。
  • ・カードの合計が17以上になったらそれ以上カードを引くことができない。

「ディーラーのカードの合計は、必ず17以上となる」というのがブラックジャックの鉄則です。
つまり、ディーラーの手札は必ず、17、18、19、20、21、22以上(バースト)のいずれかになります。

プレイヤーのカードの合計が15で、ディーラーのカードの合計が16の場合、ディーラーはもうこれ以上カードを引きたくないところですが、「カードの合計が17以上になるまでカードを必ず引かなければならない。」というルールに従って、ディーラーはもう一枚必ずカードを引かなければなりません。

逆にプレイヤーのカードの合計が19で、ディーラーのカードの合計が17の場合、ディーラーは逆転を狙ってもう一枚カードを引きたいところですが、「カードの合計が17以上になったらそれ以上カードを引くことができない。」というルールにより、ディーラーはカードを引くことができません。

8.特別ルール

8-1.プレイヤー有利な特別ルールについて

ここまで読むと勘が良い人は気づいた人もいるかもしれませんが、ディーラが有利なゲームと感じるかもしれません。
なぜなら、プレイヤーとディーラーの両方がバーストした場合、引き分けではなくディーラーが勝つためです。
バースト同士でもプレイヤーは必ず負けるとなると、ディーラー有利なゲームに感じますが、ブラックジャックにはプレイヤーに有利な特別ルールがいくつかあります。

それは、ブラックジャック・スプリット・ダブル・スレンダー・インシュランスです。

では、この特別ルールを順番に解説していきます。

8-2.ブラックジャック

ブラックジャックとはすでにご説明したとおり、最初の2枚が配られた時点でプレーヤーが21(「A」+絵札 or 「A」+「10」)となることをいいます。
この場合、配当は2.5倍となりますが、ディーラーがブラックジャックを出した場合でも、賭金の2.5倍を支払う必要はありません。
プレイヤーが出したら2.5倍ですが、ディーラーが出しても2.5倍を払う必要はないという点で、これはプレイヤー有利なルールとなります。

8-3.スプリット

スプリットとは、手元に配られた2枚のカードが同じ数字の場合、初めに賭けた賭金と同額の賭金を追加することで、手札を2つに分割できます。

分割した場合、1ゲームで2つの手札をプレイできます。

例えば、「3」と「3」が最初の2枚のカードに来た場合、スプリットをすることで手札を2つとしてそれぞれでディーラーと勝負することができます。
戦略的には「8」が2枚と場合と「A」が2枚の場合には必ずスプリットと言われております。

Aが2枚来たら、必ずスプリットしましょう。

あとはディーラーのアップカードを見て、戦略的にスプリットを使っていく必要があります。
ディーラーのアップカードが2~6の場合、ディーラーがバーストする可能性が高いのでスプリットで勝負を挑んでいきましょう。
スプリットは後述するダブルダウンと組み合わせることができるので、一気に持ち金を増やすことが可能です。

8-4.ダブルダウン

ダブルダウンとは手元に配られた2枚のカードを見てから、初めに賭けた賭金と同額の賭金を追加してから3枚目をひくことです。
ただし、ダブルダウンした場合は、4枚目を引くことができません。3枚めのカードで決定となりますので、リスクもあります。

通常ダブルダウンをするのは、自分の2枚のカードの合計が「9」「10」「11」のときです。
ブラックジャックでは、次引く見えないカードは「10」を引くと想定するのが定石です。すでに見えているカードを無視すると、10~Kを引く確率は単純計算で13分の4ですが、その他のカードは13分の1だからです。

なので次のカードは「10」と考えて、「10」を引いた時に合計値が強くなる場合にダブルダウンをします。

また、ディーラーのアップカードもダブルダウンをする際は考慮しないといけません。
ディーラーのアップカードが「10」のとき、自分の手札の合計が「9」ではダブルダウンをしてはいけません。
ディーラーとプレイヤーの双方が「10」を引いた場合に、こちらが負けてしまうからです。
逆に、ディーラーのアップカードが「5」や「6」でバーストする可能性が高いと見たら、積極的に「9」「10」「11」に関わらず、積極的にダブルダウンを仕掛けていくのもいいでしょう。先述したスプリットと組み合わせることで一気に持ち金を増やすことが可能です。
なお、ダブルダウンはプレイヤーに有利すぎるルールのため、一部のカジノでは、2枚のカードの合計が「9」「10」「11」のときしかダブルダウンできないというルールを設けている場合があります。

8-5.サレンダー

サレンダーは、英語でSurrenderと記載し、降参を意味します。
その名の通り、プレイヤーは最初の2枚のカードが配れられたタイミングで、ヒット・ステイのほか、「サレンダー」という選択をすることができます。

2枚の数字がよくなくて、勝てる気がしない。
ディーラーのアップカードが良すぎると思った場合に、サレンダーをすることで賭金の半分を切り捨てることで、そのゲームを降りることができます。

タイミングですが、ディーラーのアップカードが「9」「10」などで、自分のカードが「15」や「16」のときはサレンダーを検討すべきでしょう。
自分のカードは、バーストする可能性が高く3枚目を引くリスクが高い状況で、かつ、ディーラーはかなり良い数字になりそうなときがサレンダーするべきかもしれません。

なお、サレンダーは2枚配られたタイミングのみ選択可能です。3枚目を引いてしまった後はもうサレンダーはできませんので気をつけましょう。
また、ディーラーのアップカードが「A」のときは、サレンダーできないルールもあります。

8-6.インシュランス

インシュランスは、ディーラーのアップカードが「A」の場合のみに打てる手です。
ディーラーの最初のカードがAのとき、プレイヤーは自分が賭けたベット額の半額のチップを追加することでインシュランスを選択可能です。

インシュランスした場合、ディーラーがブラックジャックを引き当てた際に賭けた金額が2倍になって戻ってきます。

自分のカードがかなり良くて(19や20)ディーラーにブラックジャックを引き当てられない限りはほぼ負けないといったケースで絶対にそのゲームでの収支をプラスにしたい場合に使うことがありますが、基本的には期待値はマイナスになりますのでインシュランスはしないほうがいいでしょう。