ポーカーの負けパターンと回避術

1.ポーカーの典型的な負けパターン

1.ポーカーの典型的な負けパターン

ポーカーにおける典型的な負けパターンは大きく分けて4つになります。

  1. 1.ハンドがぶつかって、大きくチップを減らす
  2. 2.相手に対してブラフをしてしまい、大きくチップを減らす
  3. 3.参加するハンドがことこどく絡まずに、チップを減らす
  4. 4.我慢しきれず参加するハンドレンジを広げてしまう。

ポーカーが運の要素を多分に含んでいるため仕方ない部分もありますが、心構え次第で回避可能な負けパターンがいくつかあります。
ここでは、負けパターンを解説するとともに、どのように回避すればよいのかにつき説明していきます。

2.ハンドがぶつかって大きくチップを減らす

2.ハンドがぶつかって大きくチップを減らす

この負けについてはどうしようもないパターンから回避可能なパターンまでいくつかありますが、経験やスキルに頼らないといけない部分が多いのでここでは解説しきれません。
ハンドがぶつかって負けたときは、AA vs KKやセットオーバーセットとか、オールインした時点でナッツのハンドをまくられたとかそれは仕方ないよねというパターンでない限りは、ひたすら自分のハンドをレビューして次回はどうすべきか考えましょう。

一般的にオールインした時点で負けてなければそれは間違ったプレイとは言えませんし、セットオーバーセットなんかは何度くらっても仕方ないと思える部分はあります。
しかしトップヒットや2ペアであっても負けてると思うなら降りなければいけませんし、それはスキルや経験によるところが大きいでしょう。

たけちゃんも初心者のときはトップヒットトップキッカーは最強とか勘違いしていたので、ガンガンベットして相手からバリューを取りまくりでした。
一周して結局同じようなプレーをすることもありますが、以前よりリスクを考えるようになりました。

基本的に負けている状況で、残りのスタックや相手のベット額や相手のプレースタイルを考慮した上で、降りられる状況であれば降りるスキルを身につけることが必要です。

しかし、この状況で負けたときは必要以上に後悔する必要はありません。
何度も言いますが相手に引かれて負けることもありますし、降りられない状況や降りてはいけない状況というのは必ずあるのでそこでチップを減らしたときに反省点があるなら次回以降に活かせばいいのです。

3.相手に対してブラフをしてしまい大きくチップを減らす

3.相手に対してブラフをしてしまい大きくチップを減らす

これもある意味仕方ないときはあります。
ポーカープレイヤーなら誰もが一度は経験したことがあるケースだと思いますが代表的なものが、AKでプリフロップでポットを温めすぎてフロップ滑ったときに、CBを打ってコールされてターン以降で残りのスタックも少ないのでオールインみたいなケースですね。
あとはドロー系のハンドで滑ったときに、リバーでブラフをして相手にコールされたりというのも誰もが1度は経験したことがあることでしょう。

これも仕方ないケースがありますが、この負けパターンの回避術については主に3パターン考えられます。

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①フロップで全部入れてしまう(おすすめ度 ☆☆☆☆)
自分の残りスタックが少ない場合やポジションがないときは、AKやドロー系のハンドでフロップで全部入れてしまうのもありです。
ベットに対してはコールでもオールインとなると急に弱気になるプレイヤーは多くいます。オールインは最強の攻撃アクションです。
そして相手は半強制的にハンドを見せないと行けないので、中途半端なハンドでコールしたのを見せるのが嫌なのです。ターンやリバーで引いてドヤるのはいいのですが現状負けているかもと思うと、こんなハンドでコールしてるの?と思われるのが恥ずかしいわけですね。

もしオールインにコールされてもこちらにまくり目があり、かつ、2Wayや3Way(ターンリバーを複数回見ること)が可能であるなら2way、3wayを主張しましょう。

②滑ったAKやドロー系ハンドでフロップレイズする(おすすめ度 ☆☆☆☆)
これは特にこちらがポジションあるときに有効なのですが、フロップでドローや2オーバーのときにレイズやリレイズをすると相手は当然警戒します。
降りてくれれば幸いですしレイズやリレイズをされた相手の立場ではターン以降で再び打つのは怖くなりますので、ターンをチェックしてもらえる可能性が高くなります。

結果としてリバーまで安く見れるケースが多くなりますし、引けなくてもリバーで再度ブラフをすれば降りてくれる可能性も高くなります。
ドロー系ハンドはコールで付いていくのが定石だからこそ、相手にはドローが滑ったようには見えないのです。

③ドロー系ハンドはポットを温めすぎない(おすすめ度 ☆☆☆☆☆)
AKはプリフロップでは強いですが、たかがAハイです。
ショートスタックであればプリフロップでオールインもいいですが、ディープスタックであれば滑ったときにスタックを大きく減らしますし、AやKを拾っても2ペア以上のハンドにやられて大きくチップを減らす原因にもなりがちです。
ドロー系ハンドも引けたときはかなり強いハンドに発展しますが、現状は負けているケースがほとんどです。

ポットを温めすぎると、ターンやリバーを見にいくまでにチップを減らしてしまうことが多くあります。
AKであっても、レイズせずにあえてコールでフロップを見に行くのも状況次第ではありだとおもいます。また、スーテッドコネクター系のハンドで参加するときは基本的に5BBまでにするなどのルールを自分で設けるのもいいでしょう。

なおスーテッドコネクター系のハンドで参加するとき、ヘッズアップでは期待値はかなりマイナスです。3Betに対して引きに行くようなプレーは控えたほうがいいでしょう。
89sで参加したときにフロップで8や9が落ちても安心できず、結局降ろされるようなことが多くあるからです。フラッシュやストレート、トリップスにならない限り89sで強く出ることはできないので結果スタックを削ることになります。

複数人が参加している状況であるなら、3Betに対してもスーテッドコネクターで参加してもいいかもしれません。一般的に期待値が合うのは4人以上と言われています。

4.参加するハンドがことこどく絡まずにチップを減らす

4.参加するハンドがことこどく絡まずにチップを減らす

ハンドは入るがいつもフロップが滑ってしまって、相手のベットに対してフォールド一択となり、結局毎回フロップの参加費が削られて行くケースです。

Axsのハンドやスーテッドコネクターで入るものの、ドローはつかずフロップは常に滑って良くてボトムヒット。KQやQJで入るとフロップでAが落ちて相手に打たれて降りざるを得ない。
長くポーカーを続けていると、こんな状況が続くケースはあります。

こういう状況のときはひたすら我慢するしかないと言いたいところですが、対処する方法があります。
ただしこの方法はリスクを伴うため、ひたすら我慢できるという方にはあまりおすすめできません。

それはいつも以上にポジションを意識することとプリフロップでヘッズアップに持ち込む意識を高く持つことです。
Ax系のハンドであれば、プリフロップのベットに対して3BETをしてできるだけヘッズアップになる状況を作るように意識しましょう。

3Betに対して相手が降りてくれればそれでいいですし、コールされてもヘッズアップならどうにか戦いようがあります。

ポケットペアではないハンドが、フロップで1ペア以上になる可能性はどのくらいかご存知でしょうか?
1ペアになる確率が29%、2ペアになる確率が2%、トリップスが1.35%です。ストレートやフラッシュドローなどの可能性もありますしそもそも相手が上のポケットペアのパターンもありますが、フロップが開かれたときに相手が滑っている可能性というのは60%を超えています。
さらに言うと、1ペアになったとしてもトップヒットを引ける確率というのは単純計算で10%になるわけですから、トップペア以上のハンドが相手に入る可能性は20%もないわけです。
3BETに対してコールできるハンドなので、ヒット=トップペアになる可能性が高いということを考慮しても、8割方相手はトップペア以上のハンドを持ってないと言えると思います。

相手がセカンドペアやボトムペアを引いた場合にターン以降で2ペアやトリップスになることを期待して付いてくる可能性を考慮しても3BetのCBに対しては7割くらいはフォールドしてくれることでしょう。

①ヘッズアップを意識する理由
これは当然ながら相手が少なければ少ないほど、トップペア以上のハンドを当てたプレイヤーがいる可能性が低くなるからです。

②ポジションを意識する理由
フロップでは一般的に相手がオリジナルで、かつ、ポジションもあるときは相手はチェックでこっちの動向を伺います。ここでCBを打てば、相手はセカンドペア以下であればこっちを警戒して降りてくれることが多々あります。
以下のようなフロップであれば、相手は当然プリフロップで強さを主張しているオリジナルがKのペアを持っていることを警戒するのでTのペアでコールするのは勇気が必要になってきます。

もしコールされてもフロップCBを打ったことによりターンは相手もチェックしてくれる可能性が高まるのでリバーまで無料で見れる可能性が出てきます。ターン以降で自分に都合が良いハンドが落ちれば、ターン以降も打てば相手からバリューを取れる可能性も高まってきます。
もし何も引けなくても、リバーまで相手がチェックしてきたら、リバーでまた打てばセカンドペア以下はフォールドするでしょう。

逆にフロップで打ち返されたりターン以降で相手が強気に出てくれば、フォールドすればそこまでチップを減らすことはありません。

しかしポジションがないとこれはうまく行きません。フロップCBは同じですがコールされた場合、ターンでチェックをしたら相手に打たれる可能性が高まりますし、リバーはさらにそのリスクが高まります。

5.我慢しきれず参加するハンドレンジを広げてしまう。

5.我慢しきれず参加するハンドレンジを広げてしまう

いわゆるチルトという状態になると、このケースでチップを減らしてしまうプレイヤーが一番多いのではないでしょうか?

ポーカーを初めて1時間以上、JJ+は一度だけ。やっとAAが入っても、プリフロップレイズに全員フォールドでバリューは取れない。
やっと引けた2枚使いのAハイフラッシュだったが、相手にリバーでフルハウスを引かれて負ける。
テーブル全体のアクションが少なすぎて、毎回ポットに数BBしかたまらず、盛り上げようとアクションを起こすが結局チップを減らしただけになる。

このような状況が続いて、我慢しきれず普段なら参加しないA7oで参加してAヒット。フォールドしづらくなり、結果はAヒット同士のキッカー負けでチップをさらに減らす。
徐々に熱くなってきて78oでレイズなんかしだすともう終わりです。7か8を拾ってしまい、フロップターンリバーと打つものの、結局Aヒットにコールされて負けるなんていうのがお決まりの末路ですね。

ハンドが入らないケースであれば、その日のあなたのテーブルイメージはかなりタイトということになるのでまだブラフの余地があります。
ここぞという場面でうまくブラフを駆使することで、チップを減らさないようにする努力をすることは可能です。

ただ基本的にこういう状況のときは自分がついてないことを認識しましょう。ハンドが入らないときは勝つことではなく、大きく負けないことを意識すべきです。
ハンドが入らないときは、逆に言えば、無理をしてポットを取りに行く理由がないということになります。

そういう日はプレーしていてかなりつまらないとは思いますが、そういう日もあると割り切るのが大切です。ポーカーはハンドが入らない限りプリフロップでフォールドしていれば基本的に大きくチップを減らすことはありません。
ハンドが入らないからといって、無理してハンドレンジを広げてしまう理由なんてどこにもないのです。

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6.まとめ

6.まとめ

今回紹介したのは、勝つ方法ではなくチップをできるだけ減らさない方法です。
結局大きく勝てる日というのは相手とハンドがぶつかった時になりますので、時間はかかりますが、ぶつかった時に勝っているならバリューを取る技術を負けているなら降りる技術を磨くのが大切です。

この記事で紹介したプレーは意識すればすぐに実践できる方法ばかりですが、勝つ方法ではなく負けを減らすためにできることをするための方法です。
また、ブラフなどはついてない日ほど、相手にナッツクラスのハンドが入っていて容易にキャッチされてしまうものです。

結局この方法を繰り返していてもついていない日は徐々にチップは削れていくことになりますので、最後はやはりポーカーに対する心構えが大切になってきます。

ポーカーで負けないための心構えとして大切なのが以下の項目です。
①体調管理
睡眠をしっかり取ってポーカーに挑みましょう。眠い状態は疲れているときはポーカーは休みましょう^

②時間制限を設けない
2時間後に予定があるときなどは絶対ポーカーを打たない。2時間で結果を出さないとと焦ってしまい良いことがありません。

③勝てるときに勝つ
勝てるときは勝手にスタックが増えていきます。調子が悪いときは無理に勝とうとせずに大きく負けないことを意識して見切りをつけることも大切。負けの目安は200BB~300BBです。

④つまらないときはやめる
アクションが少ないテーブルで打つ理由はないので、テーブルがお通夜ならすぐに撤退

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